マンガの
(武林風)描き方
その13
 
同人誌についての私的な考察


さて、
いくつかの漫画家志望者のためのフォーラム・BBS・様々なカキコを
覗き見ると、
「同人誌活動は、プロ漫画家志望者にとって、マイナスの経験になりうる」
とか
「同人でパロなどにハマると、オリジナルが創れなくなる」
とか
「同人で下手に売れたり、あるいは売れセン狙いをすることによって、
その結果プロにはなりにくくなる」
などの、危険信号を発するものが少なくないようです。

実際、私のところにも
「はたして同人誌を作って、イベントで売ったりすることは、
プロ志望(の自分)にとって、あまりいいことではないのでしょうか?」
といった主旨の御質問も、いくつかありました。

はたして、同人誌活動(同人でマンガを描く・イベントで売る)というのは、
そんなにプロ活動へのアプローチに邪魔なのでしょうか?

結論から言いますと、私はこの問題に関しては、
「なんで?邪魔になるはずがないと思うけど」・・・です。
パロディであれ、売れセン狙いであれ、
読む人を意識して描く・・・という行為に、役に立つ要素はあれ、邪魔に
なる要素などほとんど無いと思っているからです。

「パロディばっかで、ウケ狙いしてると、自分のオリジナルが描けない
ようになる。」
はたして本当にそうでしょうか?
そうなる人もいると思いますし、そうならない人もいると思います。
ということは、
活動自体に「難」があるわけでなく、本人の意識次第
ということではないでしょうか。

同人誌でコアなマニア読者にウケるものと、
商業誌で不特定多数読者にウケるものと、
それが違うことぐらいは、(志望者レベルなら)誰でも既におわかりの
はずですよね。

で、その違いをちゃんと認識して、
プロデビューのための創作と、同人のための創作とを、使い分けて
いれば、何の問題も無いのではないでしょうか。
どっちも思い切りやって、結果いっぱい描くということになれば、
その描いた量は、必ず今後のチカラになってくるはずです。

(同人誌でのウケかた、ジャンル、描き方などをそのまま要求される
商業誌もありますが、それはこの場では一応「例外」とさせてもらって)
「自分は同人誌でこの方法で評価を得てきたんだ。
だから、このやり方で商業誌でもイケるはずだ。」
という考えは、間違ってると思います。
この場合でも、両方を混同してしまう当人が間違ってるわけで、
同人誌活動が間違ってるわけではありません。

描きたいものを、描きたいように自由に描く。
これが同人誌での基本だとするならば、
「楽しんでマンガを描く」という非常に貴重な場であると思います。

間違いか、間違いでないか。
是か非か。
有功か邪魔か。
それらは皆、貴方自身の意識の持ち方によるのではないでしょうか。

いつものことですが、異論・反論・その他ご意見は大歓迎です。
(2001/4/26)